損害賠償

海外専用のPL保険をかけるべき業種と掛け方のコツ

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自分の会社は海外に製品を輸出している、または海外製品を輸入し国内で販売している。などなど
一口にPL保険といっても自分の会社は掛ける必要があるのか、またどのように掛ければ良いのか。
線引きが難しくお悩みの方は大変多いですよね。

実はPL保険は2種類「海外専用のPL保険」と「国内専用のPL保険」があります。
それぞれ独立したもので、製品が国内だけでなく海外へも出回ってる会社は、2つとも加入していたりもします。

今回の記事は、「海外へ商品・製品を輸出している」、「海外のオークションで商品を販売している」など、「海外で自社の製品や商品が出回っている会社」向けに、「海外専用のPL保険」の必要性と掛け方のコツを簡単に解説しました。

ぜひとも皆さんの今後の海外でのご商売のリスク対策にお役立てください。

1.海外相手に商売している会社は海外PL保険に必ず加入する

1-1.PL保険は「海外専用」と「国内専用」の2つがあるので注意が必要

「うちの会社はたしかPL保険に加入してるから大丈夫なはず、、、」

日本のたいていの会社がPL保険に加入をしてるのですが、大半が「国内専用」のPL保険なのです。
皆さんのご商売が海外向けの商売であれば、必ず「海外専用のPL保険」に別途加入しましょう。

1-2.海外PL保険は海外でPL事故が起こり訴訟された時に会社を守る保険

簡単に言うと

海外で事故発生!   → 海外から訴訟される  → 海外PL保険
日本国内で事故発生! → 日本国内で訴訟される → 国内PL保険

海外で皆さんの会社の商品や製品が原因で、ユーザーさんを怪我させた!
なんてことが起これば、責任追及も含め海外からの訴訟も想定されます。
その場合に皆さんの会社を守れるのは「海外専用のPL保険」しかありません。

1-3.海外PL保険に加入すべき業種と事例

海外向けに商品や製品を輸入・販売している会社はもちろん加入すべきですが、意外と盲点なのが製品の一部分(パーツ・部品)を手がけている会社も、海外PL保険に加入しておくべきでしょう。

「サムスンのスマホ(Garaxy note7)の爆発事故」の事例がわかりやすい例です。
爆発事故は世界の様々な国で起こりましたが、航空会社などは個別に機内持ち込み禁止にするなど、大きな波紋を起こしました。

原因は一部のスマホのリチウムイオンのバッテリーの不良だそうです。もし皆さんの会社が、このバッテリーを請負って作っている会社のようなポジションでしたら、必ず海外PL保険の加入をしておきたいものです。

まとめると、、、

例1)「携帯電話」を海外へ輸出販売する場合
海外PL保険に加入すべきは、国内製造元、国内部品メーカー、輸出商社、海外の現地販売子会社、海外の直営販売店etc…

【ポイント1】国内で納入している部品メーカーも!その部品を使った製品が海外へ
 ※ 間接輸出の場合も加入すべき
【ポイント2】最近では爆買いした外国人が海外に持ち出す

2.海外PL保険の補償内容と2つの注意点

【注意1】海外PL保険は補償範囲の限度がある

海外の訴訟額は明らかに日本より莫大で、数十億の判決もざらです。
有名な話ですが、アメリカ大手のタバコ会社(RJレイノルズ)が喫煙者からの訴訟で、236億ドル(約2兆4千億円!)の懲罰的賠償を命じられたのは日本では考えられない事例ですよね。
このように、明らかに海外からの訴訟は日本と比べはるかに莫大です。
また面倒・勝手がまるで違うので(法律の違い、商習慣の違い、国際弁護士の手配など)、海外からの訴訟となれば様々な費用がかかってきます。

ですので、海外PL保険の支払い項目、補償の範囲、補償の限度額 があり、海外で起こされた訴訟のすべてを守ってくれるとは限らないので注意しておきましょう。

【注意2】海外PL保険は高く、簡単に加入できるわけではない

 →“訴訟に至らせないための”様々なリスク対策の情報提供をしてくれる保険会社が重要です。

皆さんが扱う商材の取扱説明書や契約書に関するアドバイスや、現地の政治的不安材料など、その国固有のリスク対策のサービスを行ってくれるのは、皆さんの会社にとっても大変心強いサービスです。有料だったり無料だったりと、各保険会社によって変わりますので是非確認しましょう。

まとめ

PL保険には、「海外PL保険」と「国内PL保険」の2種類があり、自社の製品や材料が海外に出回る可能性がある場合、海外・国内PL保険の両方を加入するのがベスト。

特に海外からの損害賠償請求は日本以上に高額で、商習慣の違いから思わぬ請求を受けるケースもある。
なので、保険金額の設定は設定できる上限(億単位)の設定が望ましいです。
また、製品回収費用などの特約や、関連子会社などを包括的に補償に組み込んでおくことも大切です。

ネットの普及に伴い、あらゆる商材が世界を飛び交う時代、皆さんの会社が手がける商品や商材は海外に出回る可能性が高まってきました。思わぬ損害賠償にも備え、国内に限らず海外PLの備えも検討しましょう。

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