コラム

きっと大丈夫!復職の面談を控えたあなたに贈るアドバイス

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

適応障害、うつ病など身体の不調によりやむを得ず休職して、「さぁ!復帰しよう!」と思っても復職前に会社と面談が必要な場合がありますよね。
復職の面談を控え「私は本当に仕事に復帰できるのだろうか・・・」など不安を抱えている方も多いのではないでしょうか?

実は、あなたが以前のように働ける健康状態に回復をし復職の意思があった場合、会社はあなたの復職を拒むことができません。
ですから、復職するためにはあなたが会社に対して、自分は以前のように働けるということを示さなくてはなりません。

では、どうのようにして示したらよいのでしょうか?

この記事では、復職のための面談はあなたの何を見ているのか、あなたが面談に臨む際に何に気を付けたらよいのかまとめています。
あなたが元気に元の会社に復職できるように、参考にしてください。

1.会社があなたを復職させるかどうか見極める5つのポイント

会社があなたを復職させるかどうかは、下記の5つが重要な判断材料となっています。

1.働く意欲があるのか

2.体は回復しているのか

3.通勤能力があるのか

4.規則正しい生活が送れているのか

5.職場に適応できるか

1-1.働く意欲があるのか

復職する意思があるので働く意欲があるのはもちろんのことですよね。 

ただ、会社も休職者に対して慎重になっています。
というのも、「もう大丈夫。働けます。」と言葉を信じ復職させても、メンタル系の疾患の場合は特にその時は回復したつもりであっても、再び休職してしまうという例は、数多くみられるからです。 

人事担当者に仕事に対しての意欲を見せられるかというところが重要ポイントとなります。

1-2.体は回復しているのか

心身に不調をきたして休職をしているのですから、体が通常に勤務をしていたころに戻っているかが復職するために必要な条件の一つであることは間違いありません。

その判断材料として、あなたの主治医の診断書や意見は重要です。

ただ、そればかりではなく会社との面談時のあなたの肌のハリやつや、表情なども判断材料となります。面談時の表情には気を付けたいところです。

また、メンタル系の疾患の場合は身なりに気を配らくなる人が大多数です。
面談の際は清潔感を意識して、服装や髪型にも気を配りましょう。

1-3.通勤能力があるのか

復職するとまた以前のように毎日、同じ時刻に電車などに乗る必要がありますよね。
働く意欲があっても、行くまでに人込みに足がすくんでしまったり、おなかにきてしまったりストレスを抱えてしまう方がいらっしゃいます。

復職した場合を想定して、復職前に事前にあなた自身で実際にある程度の期間、通勤時間にシュミレーションをして、自信をつけておくことが大切です。
シュミレーションの記録を残しておきましょう。これもひとつの会社へのアピールになります。

1-4.規則正しい生活が送れているのか

会社から生活記録表の提出を求められている方もいらっしゃることでしょう。
この生活記録表は自分で毎日このように生活をおくっていたという記録なのですが、夜更かししてゲームをしていたとしても当然ですがバカ正直に書く人はいませんよね。

会社側もあくまで、そういうことは想定の範囲なのです。
では、なんのために提出をさせるのでしょうか。会社は生活記録表のどこをみているのでしょうか。

それはズバリ、復帰した場合に合わせて生活が送れているかどうかなのです。

例え規則正しく記録表に記載していたとしても、例えば朝8時起床夜9時に就寝といった場合、会社によっては復職させるのには少し無理があるように感じるかもしれません。
また、就寝起床時刻だけではなく日中外出できているか、通常通り生活を送れているのかというところも重要です。
会社に行っている時間帯に図書館で過ごしたなどとしておくと、会社からの心象も良くなります。

1-5.職場に適応できるか

元の職場に適応できるかどうか、やはりここは復職させるための肝といっても過言ではありません。
さて、適応できるかどうかはどのように判断されるのでしょうか。

では、そもそもあなたの休職原因は何でしたか?

職場の人間関係のストレスで体調を崩したのですか?
それとも仕事量に無理があり、体調を崩したのですか?
それとも別の原因でしたか?

その原因を解消できたかどうかが、適応できるかどうかの判断材料となります。
解消したとされるには

1.職場の環境や状況が以前と変わっていない場合
→あなたの考え方・価値観が変わったかどうか

2.職場の環境や状況が以前と変わった場合
→その内容にあなたが納得しているかどうか

この職場の環境変化の可否に応じて、あなた自身の意見をしっかりと会社に伝えましょう。

2.復職の面談のラスボスは会社の人事、参謀は産業医

復職に際して、会社の産業医に決定権があるように思われがちですが、実際はそうではなく最終決定は会社が下しています。
ただ、会社は産業医の意見を非常に重要視するので、産業医をないがしろにする訳にはいけません。

ただし、産業医によってはやっかいな問題を抱える場合もあります。

2-1.あなたの復職を阻むブラック産業医の存在

実際jに労働者と産業医で訴訟になったケースは存在します。
大半は、産業医が労働者に対して暴言を吐いたケースです。

自律神経失調症で休職中、産業医に「病気でなく甘えだ」などと言われ病状が悪化したとして、奈良県に住む40歳代の団体職員の男性が、当時の産業医に530万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が25日、大阪地裁であった。
寺元義人裁判官は「安易な激励や、圧迫的、突き放すような言動は病状を悪化させる危険性が高く避けるべきで、産業医としての注意義務に違反した」と述べ、元産業医に慰謝料など60万円の支払いを命じた。
判決によると、男性は2008年6月から同失調症で休職。治療で復職のめどが立った同年11月、元産業医との面談で、「病気やない、甘えなんや」「生きてても面白くないやろ」「薬を飲まずに頑張れ」などと言われ、病状が悪化。復職の予定が約3か月遅れた。
元産業医は内科が専門で、裁判で「励ましの言葉をかけることはあったが、詰問や人格を否定するような発言はしていない」と主張。判決で寺元裁判官は「産業医は心の健康への目配りを通じて労働者の健康管理を行うことも職務だ」と指摘。同失調症を「うつ病などとの関連性が考えられる」とし、慎重な言動の必要性に言及した。元産業医は昨年3月、この団体での勤務を辞めたという。
引用 : (2011年10月25日23時32分 読売新聞)

しかしながら、最近では復職を阻んだため訴訟になったケースも見られるようになってきました。

「ブラック産業医」復職認めず、退職に追い込まれた…元従業員が提訴

・川崎市の大手通運会社で働いていた労働者は精神疾患で休職したが、症状が安定したため、主治医による復職可の診断書を提出し、復職を希望した。
・しかし、産業医は3回にわたって復職を認めない判断を下し、労働者は休職から2年後、休職期間満了で退職となった。
・労働者側は、産業医が主治医との意見交換をしていないことや、職場を一度も巡視していないことを問題視している。
・産業医が面談時に「(他の大手企業なら)とっくにクビよ」などの暴言もあったといい、復職を認めなかった判断は主観的で医学的な根拠がなく、結論ありきだったと主張している。
この会社は、平成23年にも同じような事例で労働者と訴訟になり、その際には会社側が勝訴しているようです。その際は産業医は被告になっておらず、労働者の上司が会社と供に訴えられています。
今回は、上司ではなく、産業医が会社と供に被告となりました。
今後、ストレスチェックも始まり、メンタル不調者への対応に産業医が関わるケースが増えていく中で、産業医も被告として訴訟に巻き込まれていくことが増えるのかもしれません。
引用 : アセッサ産業医パートナーズ株式会社

2-2.ブラック産業医に対抗する武器はあなたの主治医

あなたの主治医は「もう大丈夫!復職できるよ!」と太鼓判を押しているのに、会社の産業医は「まだ復帰はむずかしいねぇ・・・」と渋り気味。そんなときはどうすればよいのでしょうか?

 まず、「あなたの体を一番よくわかっているのはあなたの主治医」ということを忘れないでください。

産業医と主治医の意見が相違したときは、双方で意見交換を行ってもらいましょう。
2-1で紹介したとおり、主治医と産業医の意見交換を行っていないことは問題視されています。

主治医と綿密な打ち合わせを行い復職の準備をするようにしましょう。

まとめ

面談を控え、不安で眠れないという方もいらっしゃると思います。

無理に復職を急ぐことは、この記事を推奨していません。
この記事はあくまで、もう体も心も復職への準備が整った人向けに書いています。

攻略ポイントをしっかり押さえて、面談に臨んでください。きっと大丈夫です!応援しています。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。

SNSで最新情報をチェック

コメントを残す

*