コラム

強制参加?任意参加?会社の運動会をめぐるアレやコレ

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皆さんの会社には運動会はありますか? 
運動会だけでなく、旅行やボーリング大会、ゴルフコンペはたまた地引網などといった行事が盛んに行われている会社は結構あることでしょう。

こうした行事の大半は、社内の連帯感、コミュニケーションを深める目的で行われます。
しかしながら、せっかくの行事も行き過ぎてしまうと上層部の自己満足で終わり、社員の士気を下げてしまうこともあります。

この記事では、会社の運動会をはじめとする行事について気を付けなければならないことをまとめています。ぜひ、あなたの会社の社内行事の開催の参考にして下さい。

1.会社の行事をする目的を忘れてはならない

行事を行うにあたり、絶対に忘れてはいけないことがあります。

それは「なんのために行事をおこなうか?」ということです。

下の図は株式会社 産労総合研究所による無作為2000社による「2014年 社内イベント・社員旅行等に関する調査」の結果です。

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出典:株式会社 産労総合研究所による無作為2000社による「2014年 社内イベント・社員旅行等に関する調査」

やはり、多くの企業が社内の連帯感やコミュニケーションの促進のために社内イベントを行っていることがわかります。

1-1.会社の運動会を行っている会社は15%程度

先ほど述べたように、多くの会社を円滑に運営するために行事が一つのツールであると考えています。
行事の規模は大小様々ですが、ほとんどすべての会社が何かしらの行事を行っています。 

では実際、どのような行事が行われているのでしょうか?

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出典:株式会社 産労総合研究所による無作為2000社による「2014年 社内イベント・社員旅行等に関する調査」

グラフを見ていると社員旅行が45%程度と断トツで1位となっています。
数十年前の日本において、会社の運動会というのはそれなりの地位を確立していましたが、現在では運動会はというと15%程度で、あまり行われていないようです。

2.会社の運動会が敬遠される2つの大きな理由

会社の運動会が敬遠される理由は2つあります。

2-1.オン・オフを切り替えたい人が増加中

昔ほど、会社の人間関係を重視しない人が増えてきたことが大きな要因です。
実際、若い世代は会社の運動会をどのようにとらえているのでしょうか?

「社内のコミュニケーション向上のため」
「他部署の方とも交流できるから」

といった好意的な意見はあるものの

「休みの日まで会社の人と過ごすなんて、マジでだるい・・・」
「仕事でクタクタなのに、貴重な休みを運動会とかクソ疲れる行事で潰されてたまるか。寝かせてくれ。」

と批判的な意見も多く聞かれます。

運動会に対しての批判的に意見をまとめると、「負担が大きすぎる!」ということです。

 開催する立場とすれば、「せっかくやったのに!」「こっちの気持ちも知らないで!」と怒り心頭、怒髪天に気持ちになるのもわかりますが、メリットとデメリットのバランスが崩れてしまっては元も子もありませんね。

2-2.ケガやハラスメントなどの問題を生みやすい

運動会にはケガがつきものです。
さて、これは労災にあたるのかどうかご存知ですか?

会社の運動会を開催する!!と意気揚々と宣言したものの、万が一のことを考えていますか?

会社の営業日を使って全員参加行われる行事について、労災として認定されるケースが非常に高いでしょう。
つまり、参加することが仕事の一環として対価が発生するようなケースです。
逆に、休日を使って行われるような任意参加型の行事については、労災の認定は難しいといえるでしょう。

労災認定のケースについて詳しくは下記記事をご参照ください。
通勤災害が労災認定される為に知っておくべき大切なポイント

こうした任意参加型の行事については、レクリエーション保険に別途加入しておいたほうが安心ですね。

また、近年問題となっているハラスメント行為についても考えておかなくてはなりません。
運動会への参加の促しが、社員に対して行き過ぎたものになっていないか?不参加の社員に対して不当な扱いをしていないか?などパワハラの問題があります。

そして、男女2人三脚などといったような他人との密着するような種目において、実際それがセクハラだといった問題も発生しています。
ちょっと盛り上げるために、ユーモア要素を入れた種目でイタイ目にあってしまうなんてことが十分にありえるのです。

3.それでも運動会を強行したいあなたのために

会社の運動会のデメリットばかりお伝えしてきました。
それでも、運動会の開催をあきらめられないあなたのために、運動会が盛り上がる会社の事例を紹介しましょう。

会社の運動会の開催について、何よりも大切なことは全員のキモチです。
参加することで、それぞれに利益があるのかないのか。そこが大切です。

3-1.なんといっても賞金の効果はすごい

「社内行事は社内コミュニケーションのため!」ともっともらしいことを言っていても、参加者に喜ばれるものは間違いなく賞金ですね。参加者にとって大きな利益です。

賞金をかけた戦いというのは大きく盛り上がりを見せます。
こうして会社の運動会によって、多くの人と一体感をもって盛り上がった経験することによって、社員が日頃から一致団結して会社が勢いよく盛り上がっていくことが考えられます。体育会系ノリの社員や若い男性社員が多い会社などには特に効果的です。

3-2.参加者に有給を与える

これも賞金と同じくご褒美要素です。
賞金だと社内の処理が複雑になってしまいがちですが、有給を与えるのであれば難易度は下がりますね。

行事を開催することについて、一部の人間の独りよがりにならないようにすることが何よりも大切ですね。
開催者は参加者のメリットについて、考えなくてはなりません。

開催にあたって、開催の有無ばかりでなく、「こうだったらいいな♪」といった内容についても、無記名式などで意見を募ってみることが、行事の成功へ第一歩です。

まとめ

会社の運動会は社内行事の中で取り扱いが難しいものですね。
だからこそ、運動会の開催には慎重な判断が必要です。

実際、世の中の考えとしては、一般的には「会社の運動会」について否定的な考えが大多数を占めています。

しかし、会社によっては「一番好きな社内イベント」というアンケートで、運動会が断トツ1位に輝くところもあるのです。こうして、運動会が社員にとって大事なイベントになるということは、お互いにメリットを感じることができていることが大きいのではないでしょうか。

行事の成功は、社員のモチベーションアップが大きくつながります。上手に活用していきたいですね。

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